埼玉県の秩父市を日帰りで観光してきましたが、外せないスポット及び見どころが多過ぎてルート計画は絶対に必要だと思いました。数多くの神社仏閣を巡り、更にアニメの聖地巡礼となっている「あの花・ここさけ」舞台も
訪れながら自然豊かな景色を満喫して来ました!1つ1つの名所の滞在時間を短くした為に内容的には薄くなってしまった事もあり、あまり欲張り過ぎても良くない事を実感しましたね〜。朝方に到着したものの昼過ぎには疲れてしまい…。
数年前に訪れた写真及び情報となっておりますのでご了承ください。※夏の暑さが少しだけ収まり秋の気配を感じた9月上旬ごろ。準備期間が長かったので「行き当たりばったり」では無く、ルートを書き込んだ自作の地図を片手に用意周到な状態!
車で向かったのではなく電車にて西武秩父駅へ到着!広範囲に及ぶ道のりの移動手段としては、徒歩やバスよりも「レンタサイクル」を利用しながら回った方が早いと考えました。まずは駅前にある「秩父観光情報館」にて、
自転車を借りる手続きを行いました。住所などの必要事項を記入して身分証明証を提示したら完了、その後は利用規約の説明がありました。
営業時間は9時から17時まで(最終受付は15時まで)と年中無休(休館日、お正月や祭事の際はお休み)となっております。※貸出は13歳以上から。
普通自転車の使用料金は、1時間300円・3時間500円・8時間(17時まで)1000円、電動アシスト付きは倍の料金設定になります。約5時間程利用させて頂きましたが、終盤になると慣れないサドルでお尻が痛くなったくらいで、その他は問題なく快適な旅となりました。
鍵は2個あり1つは本体、残りの1つはカゴに付いているワイヤーロックの施錠用となります。 店内にはアニメコーナーがあり、その他には秩父に関する観光案内の冊子とマップ付きのパンフレットが置いてありました。
店舗前には「ポテくまくん」&「めんま」の顔出しパネルが設置してあるので、記念に撮影したり大きな目印になると思いました。かなり早起きしたので本調子ではありませんでしたが定番及びおすすめスポット巡りの開始です!
【野坂寺】埼玉県秩父市野坂町2
まずは大通りの国道140号線を南下して「南小前」を左折、そこから突き当たりを右折して線路下を通り、札所12番の看板矢印方向に進むと「野坂寺」に辿り着きました。
楼門にある花頭窓を覗き込むと、真っ赤な顔に怒り顔の「閻魔大王像」がありました。左右には五官王と宋帝王、下段には秦広王と初江王がありました。※かなり小さい
さらに反対側の窓には「五道転輪王」があり、同じ様に左右に太山王と変成王、下段には都市王と平等王が揃い合わせると「十王像」を拝見する事が出来ました。
右側には「怪力柳生の牛」と書かれており、昭和6頃より戦後にかけてトラックの代わりに荷物を運び活躍した有名な牛とありました。※平成8年作・重さ2トン・総欅材
門の中には三面の「預かり観音」があり、左側にはガラス越しから見える山神と風神雷神の木彫り像が祀られていました。本堂の前には笑顔が素敵な「ふれあい観音」があり、何度も触れられた事によって表面がすり減っていました。
門と繋がった左側の建物内には「十三尊仏像」があり、温かみを感じる木の風合いを生かした造形が見事だと思いました。序盤と言う事もあり写真は多めとなりました。
境内を散策していると脇侍には矜羯羅童子と制吒迦童子が並び「不動三尊」の姿でありました。午前中は肌寒いくらいだったので天気をのぞけば最適なサイクリング日和でした。
1箇所しか辿り着いておりませんが、見知らぬ土地の風景を味わいながら走っていると気持ち的にも清々しいと感じます。 もちろん「この道で合っているのだろうか」と不安な事もありましたが、たとえひょんなトラブルに遭遇しても良い思い出になるかと。
【大慈寺】埼玉県秩父郡横瀬町横瀬
次は羊山公園の隣を北上して国道299号線を右折、そこから「坂氷交差点」を曲がり国道11号線を北上、数百m進んで案内看板を左折から「大慈寺 札所10番」に辿り着きました。
しかし、境内には駐車スペースが無いので200m先にある専用の駐車場に止めました。先ほどのルートでは途中左折しましたが、そのまま直進して11号線沿いにある専用の駐車場に直接向かった方が良いと思います。
こちらのお寺は「心が叫びたがってるんだ」のアニメ聖地巡礼となっています。 近年では舞台となるスポットでは、キャラクターが描かれている絵馬を奉納する文化が根づいて来たと感じました。早々に予定していた時間通りには回れず、
焦ってきましたが結局のところ、中盤以降には余裕が出来る事態となりました。事前に計画を立てていたとは言え、予想するには何とも難しい問題となりました。
【語歌堂】埼玉県秩父郡横瀬町横瀬
先ほど紹介した場所からは約1kmありますが、これくらいの距離ではあっという間に到着した感じがしました。 この先も当分の間は細い路地を走る事になり、意外と車の往来があるので安全運転で進みました。
秩父観音霊場の札所5番で出会った仁王像は、極彩色に塗られて華やかな印象だと思いました。背景に写る朱色との明るさで鮮明さがより際だった1枚となりました。
その裏側には想定外の「風神像」が祀られており、ある意味トクした気分になりました。門の正面を拝見したら裏側までもしっかりと確認する事をお勧めいたします。
もちろん対となる「雷神像」の姿もあり、空を見上げながらダイナミックに片足を上げ太鼓を叩く躍動感がたまりません。※庚申塔の青面金剛を発見、滅多に出会わない4臂
【織姫神社】埼玉県秩父郡横瀬町横瀬
あまりにも神社の名前が気になったので、一旦立ち止まり寄ってみました。拝殿などの建物や由緒が書かれた看板も無く、石の祠がやけに寂しい景色だと感じました。
【金昌寺】埼玉県秩父市山田1803
市内で、もっとも有名な1000体以上の石仏群がある「金昌寺:札所4番」では、見惚れてしまうほどに美しい「慈母観音像※珍しい丸彫り」を是非とも拝見するべき名所の1つだと思いました。
仁王門をくぐると早速、とぐろを巻いた「宇賀神」が目に飛び込んで来ました。全体的にお地蔵様が多いと感じましたが、その他の種類も豊富(十一面観音菩薩・亀之子地蔵尊・勝軍地蔵など)で探し出すだけでも数が多過ぎて…。
先ほどの場所から数m移動、右折から緩い上り坂を道なりに進むと「大きなわらじ」と駐車場が見えて来ました。手前にあるL字カーブはとても道幅が狭いのでカーブミラーで要確認。
緩やかな坂道を登って行く最中、斜面には無数の石仏が見えて来ました。無造作に置かれているようにも見えますが、各エリアごとに配置されていると感じました。※薬師如来と阿弥陀如来
如意輪観音の光背に見られる「赤色」は、彩色と言うよりも菌などによって変色したモノだろうか…。圧倒的に2臂が多い中、6臂と出会える確率は少ない方かもしれません。
不動明王は定番的な姿でありながらも頭上には、迦楼羅炎の一部に鳥のクチバシが彫られていました。足元から苔に覆われる情景は年月を感じさせる風情があります。
こちらは坐像姿で合掌する聖観音(勢至菩薩?)で良いのだろうか…。今までは古い無縁仏に彫られている立像タイプしか見た事がないので完全に知識不足となりました。
画像右側はおそらく「宇賀弁財天」だと思いますが…。斜面の上の方だったので間近で確認は出来ませんでしたが、6本の腕に残りの2本は破損している形跡が見られました。
本堂前のエリアでは、光背に見事な多臂が彫られている「千手観音菩薩」があり、その穏やかな表情に癒されました。反対に頬骨が張り出し憤怒の形相の「馬頭観音」は、張り詰めた空気感が漂っていました。境内には数体あるようですが、こちらを含めて2基発見。
徳利を片手にユニークな格好で酒樽の上に座っているのは「酒飲み地蔵」などと呼ばれているそうです。その下には重さで今にも潰れそうな姿勢でジッと我慢している「邪鬼」が何とも言えませんでした。
右手には「奥の院」とあり、進むと道なりに並ぶ「首なし地蔵」が目立って来ました。頭部の代わりに置かれた石が不思議な要素を創り上げていました。
本堂に辿り着くと異彩を放つ「奪衣婆」の姿がありました。案内板には「宝永年間より江戸、北陸、山陰、山陽を問わず全国的に分布する信者により
菩堤のために奉納された石仏が一千体余りあり、中でも子育観音の石仏は宋朝様の形式をおびて人の目をうばいます」とありました。※市指定史跡 江戸中期の建築
秩父ジオサイトとの看板があり、この崖では、下部に三波川帯の蛇紋岩(約8500万年前〜約6500万年前頃)、 上部に秩父盆地の礫岩層(約1500万年前頃)が見られます。両者の関係を不整合とも言います。この寺は盆地と山地の境界に建てられています。とありました。
所用時間は30分で一通り見る事は可能でしたが、更に詳しく拝見するには1時間以上は必要かと思われます。 今回紹介している画像は一部であり、掲載しきれない程の枚数を撮りました。また、見落としたポイントもあり、心残りがあるので再訪問したい気持ちがあります。
【恒持神社】埼玉県秩父市山田
由緒には「関東平氏の始祖 高望王の弟 恒望王を祀る」とありました。本殿には日本武尊・恒望王・罔象女尊・大山祇命。 記事を書きながら日本の神話に登場する神様の存在が気になったので調べてみると思いのほか興味が湧いて来ました。
今回の旅でも狛犬探しは少なからず行いました。首元には円形に丸まった毛並みが連続してあり、全体的にバランスのとれた体格だと思いました。※昭和63年に奉納
【光明寺】埼玉県秩父市山田
発祥は「桓武平氏の始祖となった高望王の弟君である恒望王が大同2年(807)当地で逝去した邸跡に、王の冥福を祈った。祈願所の光明庵から始まり、
元は西新木向殿(恒持神社の南側)にあった」とありました。先程の神社と深い関係があったようです。※銅製の仁王像は平成8年/新しいかもしれませんが迫力あり。
境内には丸彫りの如意輪観音像は6臂、造られた年代については定かではありませんが、新しいように見えて古いのかもしれません。月待塔ばかりだったので立体的な姿に興味津々。
姿からして明王だと判断できますが、名前までの特定は見当がつきませんでした。しかし、お手洗い前にあると言うことがポイントとなり「烏枢沙摩明王」だと分かりました。
【常泉寺】埼玉県秩父市山田
来た道を戻り県道11号線を通り過ぎ、横瀬川を渡る、その先の突き当たりを左折、曲がる目印となる「札所3番入り口」の道のりとなります。※距離は約1.1km
本尊は「聖観音菩薩立像一本造り室町時代作/像高97.3cm、周囲には長命水の井戸・眼病を祈る不睡の石・子持石などの伝説を持っている」と書かれていました。
本堂の裏手一帯は山のようになっており、その一部には岩肌が見えていました。ここまで1度も道に迷うことなく順調に進んでいます。※元文五歳 庚申(1740年)があり
【廣見寺】埼玉県秩父市下宮地町
曇天の空と時間帯が良かったのか、仁王像は明るく背景は暗く写り被写体の輪郭がクッキリと浮かび上がっていました。腕の上げ方などの姿勢に大きな違いがあるので、阿吽共に同じ様な構図では上手く収まらない事が毎回悩みどころです。
門の裏側には「黄金色の普賢菩薩と白い象、反対側は「文殊菩薩と青い獅子」があり。国道140号線(彩甲斐街道)沿い※最寄駅は秩父鉄道「大野原」から約400mの距離。
本堂の左手にはトイレの神様「ウスサマ明王」がありました。縁起には「この場所は元本堂用の便所であり、実際に使用していたものです。
烏枢沙摩明王は火炎によって不浄なものを浄化し、清める徳を持っており転じて「下」の世話にならない信仰が生まれました」とあります。※隣の建物には仏像が並ぶ坂東西国堂
四国八十八ヶ所霊場の遍照苑は、鐘楼が近くにある第1駐車場方面にあります。その途中には「幼いお坊さんの石像」が道導となって迷う事はありませんでした。※画像は第9番法輪寺の涅槃釈迦如来
全部で4つのエリア(発心門/徳島県・修行門/高知県・菩堤門/愛知県・涅槃門/香川県)があり、初めは旧な上り坂になりますが その後は緩やかな道のりとなります。全てを拝見するとかなり時間がかかる※約20分くらい
【宗福寺】埼玉県秩父市大畑町
国道脇から線路を越えて、案内看板の矢印方向に曲がり道なりに進むと大きな駐車場が見えて来ました。下り坂の途中にあるので勢いよく通り過ぎないように。境内にはユニークな姿をしたカエル達が多数おり、わかる人にはわかるツボを押さえた造形に笑みがこぼれました。
【旧秩父橋】埼玉県秩父市阿保町
川床を覗き込むと初代秩父橋の橋脚(明治18年竣工)が今でも残っており、21mの高さから見下ろす荒川は独特のエメラルドグリーンに映えておりました。
更に標高1304mの「武甲山」と一緒に眺めながら絶景を堪能し、次なる観光スポットを目指しました。※現在の橋は2代目/昭和6年竣工の鉄筋コンクリート造り三連アーチ。
宗福寺から約400m先にある、アニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」の聖地巡礼に向かいました。 看板には、めんまのお願いとあり「めんまの真似をして、欄干の上に立っちゃダメだよ!」との事です。
【けやき公園】埼玉県秩父市相生町
先程の橋から1.5mの距離、場所は合っていますが、舞台の構図としてはトンネルを抜けてからのアングルが正解となります。ようやくファンと思われる方々と遭遇いたしました。
【定林寺】埼玉県秩父市桜木町
公園の先を抜ければ辿り着きそうでしたが、場所が特定出来なかったので舗装道路面から回って行きました。※札所17番、内陣は古風な阿弥陀堂のように念仏廻廊がありました。
あの花のキャラクター達は覚えているものの、物語の終わり方がどうだったのか全然思い出せない…。 早速、ウィキで確認すると「かくれんぼ」の文字に記憶がよみがえり目頭が熱くなる思いでたまりませんでした。
【秩父神社】埼玉県秩父市番場町
国道299号線を南下し本町交差点を左折、そこからは直ぐに玉垣に囲まれた境内が見えて来ます。駅から近い事(徒歩で5分強)もあり、多くの観光客の姿に賑わい&混雑を感じました。
権現造りの本殿は徳川家康公が再建とあり、北辰の梟・子育て虎・つなぎの龍などの建築彫刻は見応えがありました。そろそろ帰りの時間が気になり出し、このまま終了するか写真撮影を続けるかで迷う事になりました。
【秩父今宮神社】埼玉県秩父市中町
御祭神には「八大龍王神:神仏両方の力を合せ持つ水を司る神」とあり、 御名については、難陀・跋難陀・娑伽羅・和修吉(九頭龍)・徳叉迦・阿那婆達多・麻那斯・優鉢羅とありました。
こちらは樹洞のなかに佇む「龍上観音」と呼ばれており、愛情・財産・出世の運を呼び込む御利益とありました。最後に感想としては「疲れた」と言うよりは、朝早くから活動していたので終盤眠くなってしまったのが盲点でしたね〜。
まだまだ魅力的な名所&穴場が残っている事もあり次回は別ルートでの再訪問を考えておりますが、行き帰りの乗車時間を加味すると何とも言い難いかもしれません…。
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